25年度文化事業

  朗読と講演  大和田 獏  平成26年2月23日(日)
                    蒲郡市民会館 大ホール


  講演:俳優人生をふりかえる。想像力と人間力の育み方

  朗読:「杜子春」   原作    芥川龍之介
              音響効果 コウタロウ遊バンド


 リハーサル中の大和田 獏氏
大ホール前に並んで開場を待つ方々 
 開演前のコウタロウ「遊」バンドの演奏
司会の近藤さん 
 金原文化協会会長の開演挨拶
大和田 獏氏の「俳優人生をふりかえる」
と題した講演 
 先輩俳優との興味深いエピソードを語る
 大和田氏
「杜子春」の朗読がはじまる 
 舞台背景が洛陽の日暮れを感じさせる
 赤色に変わる
朗読と生演奏が絶妙に調和 
 木村副会長よりの花束贈呈
コウタロウ「遊」バンドのメンバーと    
稲葉蒲郡市長・金原会長との記念撮影 

 第3回文化事業 朗読と講演 大和田獏       短歌部会 伊藤晴江

大和田氏と言えば、市制五十周年記念の朗読劇「走れメロス」を思い出しました。その時は、臨場感あふれる朗読で、友情の尊さを伝えてくれました。
再び、あの感動を味わえる喜びに胸躍らせて市民会館へと足を運びました。

 会の前半は、「俳優人生をふりかえる。想像力と人間力の育み方!」と題した講演でした。先輩俳優との興味深いエピソード。中でも印象的だったのが、小林桂樹氏のお話です。転ばなくてもよいシーンで転んでみせたり、その演技のために何十回も転ぶ練習をしたそうです。「天才ではなく努力の人であった」という言葉が胸にしみました。また、ご自身の人生を振り返り「俳優としても、人間としても大勢の人に支えられて生きてきた。先輩方からいただいた思いやりと優しさが力となって、自分は今、生きている。残りの人生でどれだけの人に思いやりと優しさを見せられるか。自分が亡くなった時に、その人たちの心の中に自分が残っているか」と話されました。人生の達人たる言葉です。

後半は芥川龍之介「杜子春」の朗読。舞台背景が洛陽の日暮れを感じさせる赤色に変わりました。コウタロウ「遊」バンドの奏でる音楽も加わり、いつしか自分自身が杜子春となり、一喜一憂しながら物語の中に入り込んでいました。朗読と音楽の絶妙な重なりは、バンドメンバーの鈴木氏が氏と四十年来の親友であることも関係していると思います。

 終盤の「お母さん」という叫びには、仙人になるという自分の望みよりも、母親を助けることを優先させた杜子春の思いが伝わってきました。思いやりや優しさを強く強く感じた朗読でした。

 会を通して、氏の誠実なお人柄を感じる事ができ、自分の生き方を見直す貴重な時間となりました。このような素敵な企画を心から感謝します。 










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