大 賞

【愛知県知事賞】   浜松市 福島正義
朝ごとに鏡に出てくる親の顔親父がだんだん俺に似てくる        

【蒲郡市長賞】    札幌市 藤林正則
雪煙あげて獣医のジープ来て難産の牛へ真つ直ぐ向かふ

      
特 選

【愛知県教育委員会】  西尾市 乙部妙子
デイサービスに明るい服が欲しいと言ふ母のぬり絵に色増えてゆく  

【中日新聞社賞】   豊川市 丸山公子
鋭角となりたる頤十二歳の男孫は半熟たまごをかじる
       
【中部日本歌人会賞】 香取市 奥村 利夫
目を病める友より夏柑届きたり大きな文字の手紙を添へて 

【蒲郡市教育委員会賞】西尾市 木下容子
字体変えいくつもの「春」書く吾に笑まう「春」あり力湧く春

【蒲郡市文化協会賞】 名古屋市 植田和子
遠き日の介護の夢から目覚めれば父の重さが腕に残りて

【蒲郡市観光協会賞】 札幌市 鎌田 誠
片手では本捲れない透析はだから片手で短歌を詠んでる   


特別賞

【郡上市長賞】    桑名市 高橋典子
とりどりのマスクの中に黙し立つエレベーターの数秒間を 

【高岡市長賞】    美濃市 後藤きよ子
矢絣の暖簾はかつての母の着物風ふくたびに母の香のする

        
選者賞

「島田修三 選」  幸田町 安形順一
退職の日「おつかれさま」とドアがあくそうか君とも四十年だ    

「栗木京子 選」  和歌山市 立川唱寛
字を忘れつつある母のカレンダー裏に「感謝」と読める文字あり

「小塩卓哉 選」  北名古屋市 廣島佑亮
闇深きけもの道より月を見てひとの気持ちを取り戻しゆく
  
「中村 達 選」  刈谷市 鈴木鋭二
丹念に背なを洗いて送り出す育てし豚の出荷日の朝
     
「井野佐登 選」  瀬戸内市 小橋辰矢
感情が生まれないほど疲れてる君の手紙がカルテに見える

     
入選
               鈴木憲治
ストーブに置かれし薬缶が音をたてテレビの音量ふためもり上ぐ

               齋藤とし子
徘徊の老女の姿もこの町の日常となり夏が過ぎゆく

               後藤厚巳
にれの木立抜けて近づく夏帽子笑い声まず先に届きて



奨励賞
               伊藤治輝
脳出血身障者一級要支援八十三歳エクセル操作す

               林 正夫
寒き夜に君が煮込みし大根に熱燗の酒よくよく似合ふ

 
      
(※入選・奨励賞については、蒲郡市文協会員のみの掲載です。)






「小学生の部」

最優秀賞    
               蒲郡東部小六年 金澤一慶
学校のイチョウの木から葉が落ちるぼくらの別れを告げるみたいに


優秀賞     
               蒲郡北部小三年 佐々木優斗
大切な友だちなのになかせちゃったあやまりたいけど言葉がでない 


審査員特別賞  
                三谷東小一年 宮野洋武
スイミングぼくはさかなになるんだよ力いっぱい手かきバタあし

            蒲郡北部小一年 香ノ木結萌
こわいけどゆうきをだしてはしりだすなんどもがんばるじてんしゃれんしゅう

            三谷小五年 金澤英司
こたつにてごろんとするとおこられるそれでもこたつぼくをまっている

            中央小六年 大場梨央奈
久しぶりあんな喜ぶお兄ちゃん八ツ橋だけでテンションマックス





「中学生の部」

最優秀賞   
               塩津中三年 太田千愛
扉開けクローゼットの片隅にもう使わない夏の制服

優秀賞    
               三谷中二年 大場惣太
母親に言ってしまったあの言葉今は自分の心をえぐる

審査員特別賞 
               海陽中一年 谷村瞬介
大丈夫親と離れて海陽へ腹をくくるがやはり悲しい

            三谷中一年 春日井梨花
寒いねえ笑顔の祖母と手をつなぐしわしわの手がとてもあたたかい

            三谷中二年 清水怜奈
一音に思いを込めて丁寧にみんなで吹くのは最後の演奏
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